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またまたガンダムの話

さて、今回もまたガンダムのお話です。
今回のエントリーでネタにしようと思っていたことをちょうど前回コメントで頂いたので、それについて書いてみます。

前回のエントリーで開戦時の宇宙戦闘機の存在を完全否定した訳ですが、では何故宇宙戦闘機は存在できなかったのか。
そして、何故モビルスーツは宇宙での航空戦力として活躍できたのか。
皆さんに勘違いされないように念の為断っておきますと、「ない!」と断言はしましたがそれはあくまで「開戦時に戦力として配備されていた宇宙戦闘機」が、です。
現にガトルやコアファイター、Gファイターやコアブースター(この2つは解釈が微妙ですが)は存在しているわけですしね。


宇宙世紀の軍人達も、最初から宇宙戦闘機を否定していた訳では無い筈です。
かつての大戦で戦艦が航空機に敗れた歴史を知っていれば尚更です。
当然開発研究はしていた筈です。
しかし彼らは開戦にそれを間に合わせることはできませんでした。

問題になったのはまずは推進器。
戦前は小型の熱核融合炉はまだ実用化されておらず、推進器も化学燃料ロケットです。(センチュリーでは初期のモビルスーツも化学燃料ロケットということになっています。)
化学燃料ロケットでは酸化剤を搭載する必要が出てきます。またその出力は熱核エンジンに比べると圧倒的に小さく、それを大出力化しようとするとエンジンを大型化するか複数搭載するしかありません。するとその分大量に推進剤を消費しますので、搭載する推進剤の量も増えていき、結果機体はどんどん大型化していきます。
次に問題になるのが装甲の問題。
宇宙戦闘機は多数のデブリが発生する戦闘空間を飛行しなければなりません。今の大気圏内戦闘機のような防弾思想ではそのような戦場を飛行するのは自殺行為です。機体には重装甲が必要となり、結果機体重量は膨れ上がっていきます。
更に戦闘兵器である限り武装も搭載しなければなりません。
結果機体サイズと重量はどうしても大きくなってしまい、化学燃料ロケットの性能では宇宙戦闘機としての性能を満たすことはできなかったのです。

これは以前のエントリーで大艦巨砲主義に陥った理由ともリンクしています。
大型の戦闘艦はこの宇宙戦闘機の問題を解決できているのです。
まだ巨大だった熱核融合炉を中心に、その出力に支えられた大推力の推進器を搭載し、重装甲を施され、大火力を装備することができたのです。
更にレーダーを始めとする電子戦装備と自動化技術により射程内に入った目標への攻撃を外すことはほぼありえませんでしたので、大型戦艦はこの時代の最強戦力として君臨していたのです。

そんな時代に誕生したのがモビルスーツです。
以前のエントリーで話したように、モビルスーツは本来陸戦兵器ではあります。
その求められる性能を満たすために、モビルスーツには多数の革新的な技術が投入されていました。
その中でも特記に値するのが核融合炉を搭載したことで、これはモビルスーツを稼働させる大電力を得る為には絶対に必要なことでした。
その為に小型で大出力の核融合炉が開発されました。
その大出力に支えられ、モビルスーツは重装甲を施されていました。
そして、その出力を活かした大出力の推進器も搭載されました。
結果としてモビルスーツはかつて断念せざるを得なかった宇宙戦闘機の必要要素を満たすことさえできていたのです。

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2011年11月17日 13:43に投稿されたエントリーのページです。

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