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2007年11月 アーカイブ

2007年11月03日

機動戦士ガンダム00 #04 対外折衝

もはやお約束のように第5話放送10分前に更新です(^^;

ソレスタル・ビーイングという組織が実際に存在し活動していることがはっきりしたならば、では国家や武装集団、人々はどういう選択をするか?
第4話は、政治―国家がどう考えてどう動いてみるのかが描かれています。
とは言っても、今回の話はかなり判り易い話になってます。何しろ、本編中にキャラが台詞で全部説明してくれる親切さ。
政治という、主力視聴者層にとっては少々難しいテーマが今回の話ですので、この選択は正解だと言えるでしょう。
ソレスタル・ビーイングの活動的に、政治に触れない訳には行きませんしね。
まぁそんな感じで、本編見れば全て答えが提示されていますので、今回はちょっと変わった着眼点で書いてみます。
この作品はとにかくシーンの繋ぎの台詞が上手いので、その部分についても少し抜き出して書いてみます。

アバンタイトルは、人革連の慰霊祭の中継を観るプトレマイオスクルーが描かれます。
ここでは、戦争根絶を謳いながら、ガンダムの介入で確実に死者は出ているし、それはテロ行為以外の何物でもないとハッキリ言葉で示しています。
しかしクルー達はその様子を見ながらそれを当然だと言い、もしそれに抗う為に人革連が軍備を増強してきた場合、武力介入を続けるだけだと言います。
3話までに描かれたソレスタル・ビーイングという組織と、メンバーの意識というものをあらためて明確に視聴者に示したといえるでしょう。

本編はアザディスタン王国から。ようやくヒロイン(らしい)マリナ様の登場です。
この第4話は、全体を通してマリナと侍女シーリンとの会話が状況説明として多用される構成になってます。
アザディスタン王国は、都市部でテロが発生するほど治安が悪化しているようです。石油の輸出制限の為に経済的に破綻しかけており、太陽光発電システムを所有する国家群に支援を受けるしかない状況のようです。しかし、軌道エレベータへの建設計画に参加していない為にエネルギー供給権を保有していないという致命的な問題があるようです。その現状を打開する為に王制を復活させたばかりのようですね。
しかしそれほど治安が悪化している状況ですので、ソレスタル・ビーイングの介入を受ける可能性を危惧しているようです。
>マリナ「ソレスタル・ビーイング…」でシーン切り替え

どこかの島のプトレマイオスのコンテナで待機中のロックオンとアレルヤ。
2人の会話から、第3話のリアルIRAの休止宣言がどういう意味を持つのかが台詞で明確に説明されました。
攻撃されるのを恐れているだけであり、ガンダムの脅威が無くなれば、すぐにまた活動を再開するだろう、と。
アレルヤ「恒久和平の実現…その為のガンダム」
この台詞だけから判断すると、必ずしもソレスタル・ビーイングは自身を滅ぶべきものだと考えている訳ではないのかもしれませんね。
>アレルヤ「ガンダム」でシーン切り替え

人革連(おそらく本国)基地に帰還したセルゲイと基地司令官の会話が描かれます。
直接ガンダムと手合わせした感想を聞くところから始まり、人革連は「ガンダム奪取」を目的に部隊を創設することが語られます。
ここでOPにも出ていた新キャラの女の子の登場です。超人機関なる組織で訓練された超兵一号だそうです。強化人間みたいなものでしょうか?
>セルゲイ「それにしては、若過ぎる…」でシーン切り替え

東京。公園でホットドックを食べながら、平和な光景を眺める刹那。しかし彼の目には、廃墟と屍が広がる地獄が映っているようです。彼の見てきた「神なんかいない」世界と、恋人や家族が笑い合う世界。果たして一体どちらが幻想なのでしょうね。(勿論目の前の平和な光景が現実ですので念の為)
そして2度目の邂逅を果たす刹那と沙慈(と、ルイス)。
同年代の彼らの関わりが、今後どのように描かれていくのか楽しみです。


そしていよいよ今回のメイン。
メインステージは、第3話でキュリオスが麻薬畑を焼き払った南米の国、タリビア。
米国主導であるユニオンに対し、独自のエネルギー権を主張し、ユニオン脱退を宣言します。
しかしこの動きはソレスタル・ビーイングの動きを利用するもので、戦術予報士であるスメラギさんもヴェーダなるコンピュータっぽいのもその動きは予想範囲内であったようです。
タリビアは地理的にはまさにユニオンの軌道エレベータがある場所ですので、ユニオンとしてはとても看過できるものではありません。
ユニオンは議会を緊急召集、軍の派遣を決定します。
ここで、ユニオンと米国は別の軍を持っていて、それぞれを動員している台詞があります。この辺りから判断すると、この世界の情勢は現代とあまり大きく異なってはいないようです。

第4話の物語のポイントは、ここで「ソレスタル・ビーイングが介入するかどうか」になります。これも台詞で明確に問われています。
武力介入すればタリビアの強硬姿勢を手助けすることに。
武力介入せずユニオンの軍事行動を許せば、紛争根絶という(ソレスタル・ビーイングの)行動理念が瓦解する。
しかし、ソレスタル・ビーイングが実際に取った介入手段は、ユニオンの攻撃開始前にタリビア軍へ攻撃することでした。
キーになってるのは、タリビアの脱退声明にあったこの台詞。
「この主張に反対し、他国から政治的、軍事的圧力がかかった場合、我が国は軍事力を持ってこれらに対抗するだろう」
実際にタリビアとユニオンの戦闘が始まってからでは、ガンダムは攻撃側であるユニオンを攻撃しなければなりません。この場合はタリビアの強硬姿勢の手助けになります。
ですが、タリビアとユニオンの戦闘開始前であれば、軍事力を行使すると宣言しているタリビアは紛争を引き起こそうとしている国に他なりません。
ソレスタル・ビーイングが取れる介入方法としてはこれが最善であったのだろうと思えます。
しかしこれは、まだ戦闘を行っていない、国力/軍事力的にも弱い国を攻撃することに他なりません。
一般人に与える印象はけして良いものではないでしょう。
事実、マリナや沙慈は、ソレスタル・ビーイングの行動に対して不快感を表しました。

この介入によってタリビアとその周辺国の情勢がどのように変化したかは、劇中でシーリンの台詞で語られた通りです。
「タリビア国内の反米感情は沈静化し、アメリカ主導の政策に舵を切ることができる」
「他の国々も、タリビアの二の舞を避ける為に露骨な反米政策は打ち出そうとはしないでしょう」
そして言います。
「この一連の事件で、一番得をしたのはどこかしら?」
「もしわからないのであれば、あなたにこの国(アザディスタン)を救う資格は無いわ」
まぁここまで言われてわからない人もいないでしょう。勿論アメリカな訳ですが。
ソレスタル・ビーイング的にはあまり嬉しくはないのでしょうけれど。
こういう説明を姉にしてもらえなかった沙慈は仕方ないとして、マリナや我々視聴者がこれに気付けていなかったら少し問題です。(笑)
まさしく「この国を救う資格は無い」ってことに他なりませんものね。

ティエリアが茶番と呼んだように、ソレスタルビーイングの今回の作戦はタリビアをユニオンへ戻せば終了です。
ですので、ユニオンがタリビアの防衛行動に入った段階でガンダムは撤退を開始しています。
ユニオン(というか、アメリカ)的にも、今回の作戦ではタリビアの独立宣言が撤回されれば作戦終了ですので、わざわざガンダムに攻撃を仕掛ける必要がありません。
グラハムのフラッグがエクシアを追撃したのは、戦略的には必要の無い、想定外の出来事だったのです。
だからこそスメラギさんでさえ驚きを隠せなかったのです。
これは、ユニオン(というか、グラハム)の対ガンダムへの対応がかなり素早いものであることを表しているともいえます。


ストーリーと関係ない感想をいくつか。
エクシアの出撃シーンはいかにもロボット物らしくて熱くていい感じでしたねー。
グラハムのフラッグの無茶っぷりな描写もなかなかいい感じです。
どちらでもさり気なくこの世界の高度なテクノロジーの片鱗をこっそり描写しててニヤリとさせられます。

今回はEDへの入り方が今までと少し違いましたね。
雰囲気がいい感じで良かったです。シングル発売が楽しみです。

2007年11月06日

コミケ73当落通知

まだ郵便では届いてませんけど、オンラインで確認済みです。

当選しました。
29日(土曜日) 東地区 “キ”ブロック 37a
です。
初日ですね。

今回はあたっくしすてむさんと合体配置です。
出し物はいつもの物ですのでよろしくお願いします。

2007年11月10日

ガンダム00 #5 限界離脱領域

アバンタイトルはマリナ様が諸国漫遊の旅へ出発するところからスタートです。
会話の内容的にはシーリンとの第4話のおさらいというか答え合わせ、ですね。00は毎回冒頭付近でこんなことしてます。
米国がタリビアへの物資援助とエネルギー供給増量の確約を行いました。一見するとタリビアが得をしているように見えますが、実際は単なる御褒美といったところでしょう。
この一件で米国が得た利益はこの比ではないでしょうからね。
第4話では「米国とタリビアがソレスタル・ビーイングを利用した」と語っていたシーリンが、実はそうではないことに気付き、彼らを利用することは諦めた方がいいとマリナに語ります。
勿論神の視点を与えられた我々にもそれが正解なのはわかっています。
第4話の米大統領がタリビアの声明発表の報告を受けた会話シーンの内容と描写を見れば一目瞭然ですものね。

今回、難しい政治話はここまで。
ソレスタル・ビーイングという組織と活動を視聴者に伝える作業は第4話で一旦片付いた、というところでしょうから、今回は少し脇のキャラに視点を移してきました。
沙慈とルイスが研修で軌道エレベータの低軌道ステーションまで上がります。2人のシーンで軌道エレベータというものがどういう造りになっているかを教えてくれています。第2話のアバンタイトルで存在がはっきりしていたオービタルリングについても具体的な描写が出ましたね。
セルゲイとソーマ(超兵一号)も同じ便で宇宙へ上がります。どうやらソーマ専用のMS「ティエレンタオ2」の性能実験が目的の模様。開発(というか改良)そのものを軌道ステーションで行っていたのでしょうか? 機体を見るのはステーションに到着してからでした。そういえば超兵はナノマシンを体内に組み込むことによって身体機能を強化しているそうです。さらにデザインベイビーだといいます。SEEDのコーディネーターのように遺伝子的に身体機能を強化している訳ではないようですね。2人のシーンではセルゲイが人格者である事がよくわかって良い感じでした。

ソレスタル・ビーイングはタリビアの一件で世界の嫌われ者になっているらしいです。まぁ当然ですね。第4話での沙慈の反応がそれを示していますが、逆に見るとやはり沙慈は「ソレスタル・ビーイングの存在を気にはしている一般人」視点を代表するキャラとして描かれているということなのでしょう。
今回のミッションは「MS性能実験の監視」。状況によっては破壊も有り得るものでした。で、このターゲットになっているMSが何なのかというと、ソーマ専用機であるティエレンタオ2の事。彼らはこんな機体の存在まで把握しています。ということは、ソレスタル・ビーイングは「超兵計画」についてもある程度把握している可能性もありますね。超兵に合わせて強化されているこの機体の性能そのものが脅威だった可能性もあるのですが。

そして2日後、現地での観測にアレルヤ&キュリオスが宇宙に上がります。手段は当然ヴァーチェと同じなのでしょう。
ステーションに到着したところで、アレルヤとソーマの謎の共鳴?現象発生で、両人共に普通の心理状態を維持できなくなりました。ソーマの方は暴走の後気絶。アレルヤの方は別人格への入れ替わりと思える描写です。こちらの人格はアレルヤがハレルヤと呼んでいる人格のようです。ということは、第1話からアレルヤが言ってたハレルヤってのは、神に感謝してた訳ではなくて、その別人格に話し掛けていた、ってことですね。脳内でどんな会話が行われていたのか想像すると楽しいですね。
アレルヤの台詞と回想では宇宙を漂流した経験があるようなのですが、回想シーンの会話相手が「俺を殺せ、アレルヤ」と言っていたので、その相手がハレルヤだとすると、アレルヤは彼を殺したのかもしれません。状況を考えると、宇宙モノのお約束「冷たい方程式」があったのかもしれませんねぇ。想像ですが。
それはそれとして、入れ替わりで髪型が左右逆になるのはなかなか面白かったです。(笑)

今回の事件は、ソーマの暴走により低軌道ステーションの重力ブロックの接続部を破壊したことによって起こりました。
切り離された重力ブロックには急激な減速がかかり、地球の重力に引かれて急激に高度を落とし始めます。
セルゲイがティエレンによってこのブロックの救助に向かいます。再加速によって軌道高度を上げようというのです。質量が大き過ぎる上に空気抵抗に加速が追いつかなかったようですね。この辺りは細かく説明し始めるとキリが無いのであえてスルーしますが。(笑)
そこで作戦を放棄したアレルヤのキュリオスが救助に駆けつけるのですが、キュリオスの推力をもってしても現状維持が精一杯。ここでキュリオスがブロックを押すのに、上半身だけMS形態で下半身飛行形態という変則変形を見せてくれたのは面白かったですね。

王留美からの連絡を受けたスメラギさんは、結局本来の作戦を放棄して救助活動を選択します。
元々はティエレンタオ2を「状況によっては破壊」する為に配置していたデュナメスの超高高度狙撃能力を利用して、重力ブロックの2/3を切り離して質量を軽くする手段を取りました。スメラギがこの選択をしてくれることをアレルヤはどうも予測はしていたようで、あらかじめ要救助者全員を中央ブロックに集める指示をしています。
この狙撃はなかなか凄まじいものがありましたね。何しろデュナメスは地上から、約1万Km(!)彼方のターゲットを狙撃したのです。しかも間に入った雲が邪魔だとエクシアに蹴散らさせてみたり。これに比べればエヴァのヤシマ作戦なんて可愛いものです。(笑)
これはもうどう考えてもカッコ良さ優先です。ツッコミ禁止。そういえばそういうのは第4話のエクシア発進シーンでも既にやってましたねぇ。

ソレスタル・ビーイングの人命救助活動という驚くべき行動によって、要救助者は全員救助されました。
しかし救助された人々がそれまでの生活に戻れるとは限りません。
何しろソレスタル・ビーイングが動いたのです。世界中の人々、一般人はともかく諜報機関等はその救助活動に何らかの意図を見出そうとするでしょう。可能性として、要救助者の中にソレスタル・ビーイングの関係者がいた可能性を検討する筈です。救助された人々はしばらくの期間、気付かないうちに彼らに監視されることになるかもしれませんね。
その救助された中に沙慈とルイスが含まれているのは、今後の展開に影響を与えるのでしょうか?

2007年11月17日

機動戦士ガンダム00 #6 セブンソード

アバンタイトルは第3話でデュナメスが介入した南アフリカの鉱物資源採掘現場からスタートです。
ここに、モラリア共和国にあるPMCという軍事企業から派遣されたサージェスという人物が登場します。
簡単に言うなら傭兵ですね。デュメナスが介入した紛争は、そういうプロの戦争屋を雇って行われていた利権争いだった訳です。

本編内で説明されましたが、モラリアはこのPMCという軍事企業が民間企業の2割を占めているそうです。国全てが傭兵国家だと思って良いでしょう。
フランスに隣接している国ですが、AEUには参加していません。世界中に軍事関連技術を提供しており、殆どの国々にとってなくてはならない国家となっているようです。そういう観点からみてモラリアは中立国家と呼べるでしょう。
このモラリアの立ち位置なのですが、これはまるでスイスのようではないですか。
スイスが永世中立を勝ち取るまでにどのような努力を続けたのか。おそらくはそういうことなのでしょう。
スイスについては現実の話ですし、興味のある方は少し調べてみるといいかもしれません。

モラリアは基本的には傭兵国家なのですが、ソレスタル・ビーイングの活動によってモラリアの経済が破綻しかけているといいます。これはつまり、ソレスタル・ビーイングの活動によって世界の軍事行動が減っているということに他なりません。ソレスタル・ビーイングの活動は確実に効果を上げているようです。

そのモラリアのPMCの技術そのものはスペースコロニーの開発には必要不可欠であり、おそらくは軌道エレベータの建設にも関わっているでしょう。
サージェスに与えられたイナクトは開発実験用の機体でしたから、AEUの兵器開発に協力しているのは確実です。
そのような状況ですから、AEUの一部の国はモラリアに軍隊を派遣することを決定します。
この派遣にどういう意味があるのかは台詞でありませんでしたので説明しておくと、現在の世界情勢で軍隊を動かすことは紛争幇助と同じ意味があります。
つまり、ソレスタル・ビーイングに対して挑戦状を叩きつけた訳です。

ソレスタル・ビーイングはこの行為を無視する訳には行きませんので、モラリアへの介入を決定することとなります。
エクシアとデュナメスには新装備を実装して、ガンダム4機全てを投入、しかもスメラギさんとオペレータ二人までモラリア入りしています。
先の説明でわかるように、モラリアは軍事力及び技術において、ソレスタル・ビーイングを除いて世界で最も進んだ国といえます。
王留美が言うように、まさに最大規模の戦いが行われる訳です。

戦闘そのものにもいろいろ面白いことをやっていますが、細かい話は置いておいて。

刹那のエクシアとサージェスのイナクトが戦闘を行いましたが、この際サージェスは刹那の回避パターンを読み切り、ライフルの攻撃を当て続けてみせます。
そのサージェスの声を聞いて、刹那は幼い頃の自分の前に現れたサージェスその人を思い出しています。
これから想像するに、刹那に戦い方を教えたのはサージェスその人なのでしょう。
刹那は今でもその教えを元に戦闘を行っているのでサージェスに動きを読まれたのでしょう。
この二人の戦いの結末はどうなるのか?
次の話が楽しみです。

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