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ガンダム アーカイブ

2011年08月23日

ガンダム談義とザクとか

さて、昨日予告した通りこれから機動戦士ガンダムについていろいろ書いていってみようと思います。
これは冬コミあたりでちょっと真面目にガンダムの同人誌出してみようかと考えてまして、それの準備も兼ねてます。
そういえば昨日のエントリーではMS少女本と書いた気がしますが、うちのMS少女本は元々ガンダムジャンル冬の時代(GからW辺りの頃)に女の子で釣ってガンダムを啓蒙するってのが狙いだったのでコンセプト的には全然ブレてません(笑)
雑談気分で議論でもできれば面白いと思ってますのでコメントもお気軽にどうぞ。

一応基本前提としては1stのTVシリーズを基本に、劇場版で明確に補完された部分は取り入れつつ宇宙世紀0079〜0093辺りまでを文系SF的観点から再構築していこうと思っています。
あらかじめ言っておくと、今の公式設定や当時の公式設定、書籍の記載について無条件で従うつもりはありません。
今の公式設定は矛盾だらけな上にオリジナルを否定しかねないし、当時の記載も30年前のSFです。
未だに改変が続けられているにも関わらずこれらに囚われ続けるのもどうかと思うのですよね。
という訳で、「アレに書いてあったから」「公式設定ではこうなっているから」を正解とはしません。
もちろんそれらを全否定する訳ではなく、誰もが納得できるものはそのまま受け入れます。
それを踏まえた上で議論に参加していただけると幸いです。


と、いうわけでまず最初はザクについて。
ガンダムの世界を語る上でモビルスーツは大前提です。
その世界設定はモビルスーツを存在させる為に構築されていると言っても過言ではないわけで。
ではモビルスーツとはいったいどういうものなのか。
それを再検証する為に、まずは史上初のモビルスーツであるザクについていろいろ考えてみたいと思います。

と思いましたが、ここまでで随分文字数を食ってしまったので、ザクについての具体的なお話はまた明日(笑)
この企画や、ザクについての意見や疑問点など何かありましたらお気軽にコメントをお願いします。


昨日も絵無し、今日もこんな話を始めていきなり絵がないのも寂しい気がしたので、久しぶりに設定画を見ながらざっとザクを描いてみました。
実は私はザクを描くのは苦手なんですよね(^^;
バランスからラインから何もかも苦手。
これは今後も少しずつ線を整えたりしていってみようと思ってますのでよろしくー。
でも久しぶりにザクのデザインとちゃんと向き合ってみて、忘れていたいろいろをあらためて認識できましたよ!

2011年08月25日

ザク…の前にモビルスーツについて

こんばんは。
今日はちょっと飲み会に出掛けていたのでこんな時間に更新です。
しかも久しぶりにビール飲んだお陰で頭痛がしてますのでちょっと簡潔にいきますね。

昨日のエントリーで「ザクについて話しますよー」と言いつつその前にやっぱりモビルスーツという兵器について話しておくべきだと気がついたので、ザクはひとまず置いておいて。

今日はモビルスーツという兵器の成り立ちについて。
現在の公式設定を始めとして「コロニー建設用に開発されたモビルポッドを原型として発展したもの」というのが一般的な認識だと思います。
ですが、果たして本当にそうでしょうか?

モビルポッドはその姿として後のボールのような姿をしていたといいます。
基本構造としては、推進器を搭載した本体にマニピュレータを装備したものとなります。
現代でいうところの深海艇がそのイメージに近いでしょう。

さて、あなたがこれを戦闘用にしようとしたとします。
その時あなたはこれに脚を付けますか?
後に開発されたモビルアーマー・ビグロを始めとする高性能機動兵器の存在を考慮に入れると、その「宇宙空間で使用する機動兵器」に脚部の必要性は全く無いと証明されているようなものです。
しかしモビルスーツには脚があります。
ということは、モビルスーツはもっと別の運用方法に則って開発されたと考えるべきではないでしょうか?

もちろんテクノロジーとして応用された部分が多かったであろうことは当然ですのでここでは割愛します。
クレーン車を作るのにクレーンや自動車の技術が使われているのは当然ですものね。

というところで本日はおしまい。
意見や質問、取り上げて欲しい題材がありましたらどんどんコメントいただけると幸いです。
反応がないと寂しいので(笑)


昨日のザクの線を整えつつ修正してみました。
今日はあまりこれにかけられる時間がなかったので中途半端ですが。
途中経過をお見せするのは恥ずかしいのですが、皆さん的にはこういうのがアップされるのはどうなんでしょう?

2011年08月26日

モビルスーツの脚

結局一日開いてしまった上にいきなりモチベーションも下がりそうですが挫けずいきます。(笑)

先日は、宇宙空間で使用する機動兵器に脚は要らない、って話だったわけですが。
では「モビルスーツとはなんなのよ?」という話になる前に、「モビルスーツの脚ってなんなのよ?」って話を先にしておこうかと思います。
ただ、モビルスーツ全てで考えてしまうと話が非常〜にややこしいものになるので、ここでいうモビルスーツとはザクのことだと思っておいて下さい。

結論から言ってしまえば、「脚」である限りそれは歩行の為のシステム以外のなにものでもありません。

ですが、その答えであっさり正解になってくれないのが困ったところ。
理由は簡単で、宇宙都市国家であるジオン公国軍が、宇宙空間で運用する機動兵器に歩行システムを装備させるのはナンセンスであると考えられたからです。
(勿論人型であることも含めてです。)

そこで1st当時、その理由をいろんな方々が考えました。
その中で考えだされたものの一つがガンダムファンの間では有名なAMBACです。
このエントリーを読んでいる方では知らない方は居らっしゃらないかもしれませんが一応説明しておくと、これは手足を高速移動させることによるその反作用で機体の姿勢を制御するというシステムです。
これを説明する際によく使われるのが、回る椅子の上に座って脚を地面から離し、腕を素早く左右に振るとその反対方向へ椅子が回転するというものです。
これによって、推進剤を消費しないで機体の向きを変えられる、なので脚はデッドウェイトじゃなかったのだ…という訳です。
これはガンダムファンの間では半ば伝説の書籍であるガンダムセンチュリーや、ガンダムメカ系ファンのかなりの人が影響を受けたガンダムセンチネルでも説明されている為、今のガンダムの設定考証においては常識として考えられています。

さて、こんなファンの間で常識になっているような立派な理由があるのならば、今更わざわざ「脚は歩行用だ」などと言い出さなくてもいいのではないか、と思われるかもしれません。
しかしそれで済ませる気がないのが当企画。
ここで敢えてAMBACに異を唱えてみることにします。
AMBACはガンダムファンにとってはいわば神様のような方々が考えだしたものなので、これに異を唱えるのは地獄の業火に焼かれることになるのかもしれませんが、まぁこんなネットの片隅でひっそりやる分にはきっと大丈夫…だと思うことにして。

という訳でAMBACについてなのですが、長くなりそうなのでこれはまた次回ということで。


チマチマと修正しているザクですが、線もそれなりにまとまってきたので今回はカラーで。
頭部と肩辺りのバランスがどうも違う気がしたのでもう少しTV版設定に近付けてみました。
頭部形状もTV版寄りに。
次はそろそろ背面も描いてみましょうかねぇ。

2011年08月29日

AMBACについて

前回の予告通り今回はAMBACについてです。
正直言ってこれについては語るのは怖いのですが(^^;

単刀直入に言ってしまえば私はAMBACを否定しています。
AMBACには重大な欠点があるのです。

AMBACについては前回説明しました。
もう一度おさらいしておくと、腕なり脚なり、機体質量の一部を高速(末端加速100G!)もの速度で移動させ、その反作用で機体の姿勢を制御するというものです。
簡単にいえば腕(脚)を振る反動で機体の向きを変えるわけです。
作用と反作用の簡単な原理ですね。
実に30年もの間このシステムを拠り所にMSの脚の存在意義が語られていた訳です。

しかし、AMBACには問題があります。
まず問題なのは、移動させている質量が機体の一部であること。
勘違いされている方もいらっしゃるようですが、大前提としてAMBACは推進力にはなりません。
これはその質量を切り離すものではありませんので、その質量を本体で停止させなければならないからです。
これは機体の姿勢制御(回転力)においても同じです。
機体の一部の質量をどんなに素早く動かそうとも、その速度は本体側にもかかりますから、結果的には動いた部位の質量分胴体が反対方向へ移動して相殺して終わりです。
相殺し合っていますので、機体がその方向へ回転し続けることはありません。
そしてまず間違いなく稼働させた部位よりもそれ以外の質量の方が大きいので、結果として動かした部位の移動距離ほど本体そのものは移動することはありません。
更に言えば、その稼動した部位を正位置に戻すと本体も元の位置に戻ります。
真空無重力である宇宙空間では機体本体をその角度に留めおいてくれる摩擦は存在しないのです。

このような理由から、MSの腕や脚の可動範囲を考慮に入れると、AMBAC(可動肢の反作用)では機体を90度回転させることさえ難しいでしょう。
(両腕をぐるぐる回し続ける、とかなら勿論可能ですが、それなら機体内にフライホイールを搭載した方がマシです。)
さて、これが本当に戦闘中の姿勢制御に役に立つのでしょうか?
以上の理由から私はAMBACを否定しています。
これを読まれたあなたはどう思われるでしょうか。

ところで完全に横道に逸れた与太話をひとつ。
ボトムズのビデオシリーズ「赫奕たる異端」第一話において、宇宙ステーションの崩壊によりキリコの乗った宇宙用装備無しのスコープドッグが船外に流され漂うシーンがあるのですが、その際、何も無い空間に向かってアームパンチを放つことによりその反動でステーションへ戻る描写があります。
これはAMBACの拡大解釈ともいえるものですが、上に述べたように、射出された質量体(ここではアームパンチの伸縮部)を本体で「引き止めている」為に、アームパンチが伸び切った位置から機体がそれ以上移動することはありません。
腕を戻せば機体は元の位置に戻ります。

2011年08月30日

モビルスーツの脚の応用・その1

AMBACを否定したところで再び脚についてのお話など。
その前に、26日のエントリー「モビルスーツの脚」の回のコメント欄で結構重要な話をしていますのでそちらも参照してみていただけると幸いです。

先のコメントでもお話ししたように、歩行ユニットと一言で言ってもその機能を実現する為には脚部にはかなりの強度が必要です。
単純に自重を支えるのみならず、歩行や走行、跳躍や着地などの衝撃に耐え、機能を維持しなければなりません。
また、地上においてMSの移動能力を司る脚部ですのでこれを失うのは致命的です。
その為その防御力もかなり高く設定してあると考えるのが妥当です。
私は理系ではないので細かい計算をしてここに示すことはできませんが、これらのことだけでMSの脚部がいかに頑丈なものか容易に想像することができると思います。
シャアがガンダムに対して蹴りによる攻撃を頻繁に行っていましたが、これだけの強度を持ったものを敵機に叩きつける戦法は非常に理にかなっていると言えるのではないでしょうか。


まだラフですが、ザクの背面を描いてみました。
勿論TV版設定画が元になっています。
背面から見たバランスで各部の再調整をしたので、先の前面絵とはパーツの位置や大きさが微妙に違っています。
背面をもうちょっと整えたら前面ももう一度再調整します。
しかしこれを描いていて驚いたのですが、ザクのランドセルって結構でかいですね…!
正直もっと小さいイメージでした。
なぜそんなイメージなんだろうと思い返してみると、ひょっとすると昔の1/144ザクのプラモの影響なのかなぁ、とか。
あれはもう一回り小さくて背中に埋まっていたようなそんな微かな記憶でした。

2011年09月01日

モビルスーツの脚の応用・その2

今回はモビルスーツの脚部の宇宙空間における運動性能の向上について考えてみます。
なお、ここでの運動性とは現用兵器に則り機体そのものを素早く移動させる為の能力のことであり、MSの人型ゆえの動作そのもののことではありません。

宇宙空間におけるモビルスーツの脚部の存在意義を見出す為に考えだされたのがAMBACであり、それは宇宙空間での運動性向上に役立ったというものでしたが、先のエントリーでそれを否定してしまいました。
では宇宙空間でモビルスーツの脚部はデッドウェイトであり白兵戦闘にしか役立たなかったのかというと、必ずしもその限りではないと考えられます。

脚部の運動性能向上への利用方法として私は今のところ2つあったと考えています。

まず1つは、その脚部の質量を利用した重心移動です。
これまでアップしたザクの絵を見ていただいてもわかりますが、モビルスーツの脚部は機体全体からみて結構な割合を占める部位です。
前回のエントリー「モビルスーツの脚の応用・その1」で書いたように、モビルスーツの脚部はかなりの強靭さと重装甲を兼ね備えています。当然その重量も機体全体から考えて相応の割合を占めているものと思われます。
ということは、この脚部を動かすだけでモビルスーツの重心位置は大きく移動することになります。
空力を無視した場合、モビルスーツに限らず推力によって飛翔する機体は機体重心が推力方向線上にあるということになります。
モビルスーツの場合は、メインスラスターと補助スラスターの複合によってこの推力方向線を機体重心上に維持していると考えるのが妥当と思われます。
この推力方向線から機体重心がズレるとそのズレた方向へ機体が回転を始めてしまいます。
複数のスラスターによる複合だとするとそれぞれのスラスターの出力を調整したり、推力偏向ノズルを使用することによって推力方向を変更することも可能ですが、機体の重心を故意に移動させることによって同じ現象を起こすことも可能となります。
両方を複合して利用することにより、より高い旋回能力を発揮させることも可能と思われます。
これは、推力方向の変更や、姿勢制御スラスターによる機体方向の変更のみに依存せざるを得ない機体よりも運動性能面において有利と言えるのではないでしょうか。
また、装備しているスラスターの中でも、より大出力のスラスターを有効に使用できるように重心位置を移動させるテクニックなどもあったと考えると面白いかもしれませんね。

2つめは、脚部にスラスターを搭載することによって、先の推力方向線を変更したり、姿勢制御スラスターとして利用するものです。
8/29のエントリー「AMBACについて」のコメント欄で少し話しているのでそちらも参照してみていただけるとありがたいのですが、姿勢制御スラスターは機体重心よりなるべく離れた位置に配置されている方がより効果的です。これはグリプス戦役の時代にはスタビライザーとして積極的に取り入れられていくことになります。
また、機体質量で脚部の占める割合が大きいので、脚部にスラスターを搭載するのは推力方向線を機体重心に乗せる上では有利でもあります。特にジオン系の機体、ザクではR型と呼ばれる高機動型では姿勢制御スラスターの機能と複合してより積極的に利用されていったと考えることができます。


ザクの背面を整理してみました。
設定画からみるとランドセルはこれくらいのサイズだと思うのですが、大き過ぎでしょうか?
ところで設定画ではザクのランドセルのディテールはこの程度しかない訳ですが、皆さんはメインスラスターはどこにあると思っていらっしゃいますでしょうか?

2011年09月07日

ザクは何の為に開発されたのか。

先週末から少々立て込んでいたのと次に何を書くべきかちょっと悩んでて更新が滞ってしまいました、すみません。
気合を入れ直して続き行きますよー。

という訳で今回はようやく第1回に立ち返って、モビルスーツ(ザク)とは何なのか、です。
前回まででモビルスーツの脚についていろいろ書いてきました。
間が開いてしまったこともありますし、おさらいをしておきます。
重要な点は以下の2つです。

・宇宙空間で使用する機動兵器に脚は要らない。
・モビルスーツの脚は歩行の為に装備されている。

これだけで答えを書いているようなものですが、つまりモビルスーツは陸戦兵器なのです。
1stでは少なくともアムロやガルマもガンダム(=モビルスーツ)のことを陸戦兵器と呼んでいます。
ガルマのセリフではあくまで「しょせん陸戦兵器」であって、「しょせん宇宙戦用」とは言わないのです。
モビルスーツという兵器を正しく理解している筈の立場の人間が、です。

脚が付いているという事実からモビルスーツは陸戦兵器と言えるのですが、主力兵器であるモビルスーツが陸戦兵器ということは、ジオン公国軍は陸戦を想定して装備を整えていたということです。

つまりジオン公国軍は、当初から地球侵攻作戦を準備していたということになります。

この話もまた詳しく話始めると長くなってしまうので、今日はこの辺りまでにしておきます。
この結論を出す前にミノフスキー粒子散布環境における影響も話しておかなければならなかった気もしますが、そちらに行くとまた長くなるのでそれはまたその時が来たらということで。

今回はザクの前後を並べてみました。
後ろ姿がまとまったので、それに合わせて前面も修正してみました。
一部の線がまだ荒いままですが、バランスやシルエットはこんなものでしょうか?
それらがだいたいまとまってきたのと、本文の方もそろそろザクの構造に入れそうなので、そろそろディテールを入れていってみようかと思っています。
まずはメインスラスター辺りでしょうか?
ご意見等ありましたらお気軽にコメントして下さい。

2011年09月10日

前回のコメントから

前回のエントリーでモビルスーツは陸戦兵器ですよ、って話をした訳ですが。
頂いたコメントで2つの疑問点が提示されました。
ちょっと重要な話だと思うので、予定を変更してこちらでもそれにお答えしておこうと思います。

まず一つは、宇宙兵器としてのモビルスーツにも脚が必要な決定的な理由があったのではないか、というものです。
しかし1stの段階では純粋に宇宙用として開発されたモビルスーツはボールとジオングしか存在しません。
ということはそれ以外のモビルスーツは陸戦を想定せずに開発されることは無かった訳ですから、モビルスーツの設計から脚部が削除される理由は見当たりません。
同一機種の宇宙戦仕様のものがあったとして、その設計から脚部を撤去するのは一つのユニットとして完成されたモビルスーツのバランスを著しく欠くことになりますし、それに伴う設計変更は別のモビルスーツを新規開発するのと同じ手間がかかると思われます。
宇宙空間における脚部の利用方法はこれまでのエントリーで幾つか示させていただきましたが、そちらで書きましたように、宇宙空間における戦闘時にも脚部は必ずしもデッドウェイトにはならず有効に活用することが可能と考えられます。大戦末期のモビルスーツがその利用方法の有効性を認めた上で、その機能を強化されたことは充分に考えられるのではないでしょうか。

もう一つは、モビルスーツは何故2本脚の人型であったのか。
車輪やクローラーでも良かった筈だし、2本足でなくもっと足の数が多い多脚型でも良かったのではないか、それらを採用した機体がもっとあっても良かったのではないか、ということですね。
この疑問は至極真っ当ですし、であるからこそとても難しい問題だと思っています。
結論から言うならば、モビルスーツの移動システムとしては2本脚が最も有効で最適であったということになります。
その結論に基づいてその理由を考えなければなりません。
これはモビルスーツの構造や技術だけでは答えを出すのは難しく、生物学的視点や兵器としての運用思想などへも考えを巡らせる必要があるかもしれません。
先の一つ目の疑問点の方のコメントで頂いた言葉ですが、『それとも「足がある」ではなく「人型である」事に理由を見出した方がいいのかな?』というのもこれを考える上で非常に重要な発想の一つだと言えます。
正直私だけでは手に余りそうな問題なのですが、皆さんとの意見交換などを通してその答えを導き出してみたいと思いますが、この話はかなり長くなるつもりでのんびりやっていければと思っています。


そろそろディテールを入れて…とか言ってたのですが、考えなおして旧ザクを描いてみました。
前回までに描いていたザクをベースに修正する形で描いてあります。
とはいえ、この旧ザクを描く作業中にザクの方のミスやちょっと考え直した方が良さそうなところを見つけてしまったので、ザクの方はまた後日修正します。
これがあると思ったので旧ザクを先に描いたので、思惑通りではあるのですが。
しかし、ザクと旧ザクの形状ってどれくらい違うものなんでしょうねぇ。
特に頭部、難しいです。

2011年09月16日

宇宙戦闘機は存在したのか

きっちりまとめてから書こうとすると文章量が多くなりますし、気軽にエントリー投稿したりコメントいただけないのではないかとの指摘も受けたので、もうちょっと気楽に軽くいってみようと思います。

ここまで宇宙空間におけるモビルスーツの運用についての話が続いていましたので、その流れからちょっとモビルスーツ以外のお話をしてみようと思います。
とはいってもこれは後でモビルスーツの話にも絡んでくるのですけれども。

ジオン独立戦争(敢えてこう呼ぶことにします)当時の宇宙戦力についての話題でよく出るのが宇宙戦闘機の存在についてです。
読んでいる皆さんはどう考えていらっしゃるでしょうか?

まず間違いなくハッキリしているのは、ジオン軍が(戦中のどの時期かはともかくとして)ガトル戦闘攻撃機を運用していたこと。
これは映像に登場しているので間違いありません。

では連邦軍はどうなのかというと。
MSVに詳しい方や、最近のゲームやそのムービー等の印象が強い方々は、連邦軍にも宇宙戦闘機として、コアファイターバリエーションとしてデザインされたセイバーフィッシュが配備されていたと思っていらっしゃるのではないでしょうか。
特にMSVでは連邦軍にも宇宙空母が配備されていたことになっています。
また、TVシリーズに詳しい方ならば、ルナ・ツーに配備されたトリアーエズという軽戦闘機が登場予定だったけれども結局登場しなかったことをご存知かもしれません。

さて。
果たして連邦軍は本当に宇宙戦闘機を運用していたのでしょうか?
というとんでもない言葉を残して続きはまた次回。


描いたのは数日前なのですが、記事ができずに投稿タイミングを失っておりました。
旧ザク背面とそれに合わせて前面をちょっと整え直してみました。
配色が結構凄まじいのですが、お陰で今までちゃんと認識できていなかったザクの形状について再発見があったりして侮れません。
とはいえこの配色で間違いないのかと言われるとちょっと自信もないのですが。
リアルタイプ版のようにグレーを入れたくて仕方がありませんよ?
この旧ザクに合わせてザクも修正してあるのですがそれはまた次回にでもアップしたいと思います。

2011年09月17日

連邦宇宙軍

前回はとんでもないことを口走って終わったわけですが。
前回コメントの方でも話してますが、連邦宇宙軍は大艦巨砲主義だったということになっています。
これについて否定する人はまずいないとは思うのですが、もしかするといるかもしれないので大艦巨砲主義になってしまった理由をさくっと書いておきます。

連邦宇宙軍が大艦巨砲主義になったのは、かつての大戦で戦艦が航空戦力に敗れたことを忘れた訳ではなく、その方が効率が良かったからです。
当時の推進器の効率的には小型のものは積載重量や推進剤の容量問題でとても航空戦力として運用するには不十分でしたし、攻撃対象になるものは艦艇やコロニー、ステーション等の施設でした。
それほど高い機動力を持った艦艇は存在せず、敵も味方も足の遅い艦艇だけだったのです。
その頃にはミノフスキー粒子の影響もなく様々な電子機器の恩恵を預かることができましたので、鈍足で重武装ができず厚い装甲を持たない宇宙艇や宇宙戦闘機など戦闘艦の敵ではなかったのです。
そのような状況での戦闘を目的とするならば、より大火力と重装甲を備えた戦闘艦の方が有利となりますので、おのずと大艦巨砲主義といえる状況になっていった訳です。


予告通りザクの修正版です。
いろいろミスしてたのや、旧ザク描いて気がついた点も含め、あちこちかなり直しました。
旧ザクと比べると特に脚が面白過ぎです。
何故こんな形状なのか考えてみるとかなり面白いと思いますよ?

2011年10月09日

開戦時の連邦宇宙軍

ちょっと精神的に参ることがいろいろあってちょっと更新をサボっておりました。
今日からガンダムAGEも始まってしまうので、その前にブログ再開ということで前回の続きを。
次回のエントリーはきっとガンダムAGEの感想になるんじゃないかと思います。

前回は連邦宇宙軍が大艦巨砲主義に至ったその理由を示してみました。
その理由の中でも述べましたが、ジオン独立戦争開戦前の宇宙戦闘機は戦闘艦に対しては無力であったと言わざるをえません。
機体サイズの関係上推進剤を大量に積めませんが、宇宙空間の戦闘においては戦闘機動を行う毎に大量の推進剤を消費してしまいます。
その為航続距離も極めて短いものでしたし、機体重量の関係上重武装もできませんでした。
結果、宇宙戦闘機は基地施設に程近い距離で、非装甲の宇宙船(シャトルやランチ、民間輸送船)程度の相手にしか有効に機能せず、戦闘艦との戦闘にはとても役には立たなかったのです。
また、同じ理由からとても重装甲を施すことはできませんでしたので、残骸等のデブリが大量発生する戦闘空域に高速で突入することは自殺行為であったともいえます。

結果、連邦宇宙軍は宇宙戦闘機を運用することはせず、サラミス、マゼランのような重戦闘艦の配備を推し進めることとなったのです。

さて、このような言葉を並べてみたりしていますが、つまりは開戦時の連邦宇宙軍が宇宙戦闘機を運用していたとするセンチュリー、MSV以降の後付け設定を全否定するのが前々回のエントリーからのテーマだったりします。
少なくとも1stのTVシリーズ劇場版共に開戦時の連邦軍が宇宙戦闘機を運用していた描写は全くありませんし、そんなものを存在させると連邦軍が大艦巨砲主義であったという話に(これも結局後付け設定ですが)矛盾します。
この矛盾するどちらかを拾い上げるとするなら、私は存在の気配さえ映像には全く登場していない宇宙戦闘機を全力で否定します。
どちらの話が綺麗に世界観に収まるかを考えれば、連邦宇宙軍が大艦巨砲主義であったとする話の方が違和感ありませんからね。

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今回はちょっと趣向を変えてマンガなどアップしてみます。
適当にざっと描いたものでちゃんと線も整えていませんが、これまでのエントリーの内容を踏まえたちょっとしたネタだと思って頂けると〜。
ちなみに私はMS IGLOOは正史に組み込むにはあまりにネタアニメ過ぎると思っていますよ?(笑)


2011年10月14日

ガンダムAGE 第一話感想

いよいよ始まりましたね、ガンダムAGE。
さっそく…でもないですが感想書いてみようと思います。
本当は絵の1枚でも描いて…と思っていたのですが、まぁお察し下さい。

今世紀に入ってからのガンダムには期待を裏切られ続けたので、あえてもう何も期待しないようにして鑑賞しました。
私の感想としては…正直…これはちょっと酷い、ですね。

先程「何も期待しないようにして」とは書きましたが、久しぶりのガンダムTVシリーズだし、前情報はある程度は入ってきますし、シリーズ構成の日野氏のコメントなんかも目に入ってたりはしてましたので、ある程度は期待…というか幾つか興味はあった訳です。

例えば、UEの最初の襲撃から14年間、ずっと襲撃を受け続けているにも関わらず全く勝てていない人類とか、それ程の状況にありつつ未だに平和…というより安全だと考えられているスペースコロニーが存在していることとか、天才で英雄になる主人公とか、何年もかけて開発されたガンダムとか、その設計図が入っていたAGEデバイスとか、機体+AGEデバイス+フリットの3つが揃って初めてガンダムなんだ、とか。

まぁこの辺りが第一話で明確に示されることは当然無いだろうとは思っていたのですが、極めて期待外れな方向で示されてしまいました。
表面的に受け取ると期待外れ過ぎるので、それを今後も期待できる方向でポジティブ解釈もしてみてそれも書いていってみます。

14年間全く勝てていないにも関わらずそれに対して全く何の警戒感も持っていない登場人物達。
平和なコロニーだからフリット以外の人達は危機感を持っていない状況を描きたかったのかもしれません。
ですが軍の方までその状態なのはどうなのか。
実際にUEが攻めて来た際に組織的な抵抗が全くとれていません。
散々平和ボケしていると言われている日本であってもスクランブルかかれば5分で戦闘機を上げることくらいはできます。
一方彼らは格納庫に整備士さえいない有様です。
市街への攻撃をフリット達が確認して走って基地に戻ったり、爺さんがAGE-1を(おそらく)ファクトリーから基地外縁のジェノアス格納庫に隠す為に移動(笑)させるくらいの時間はあった筈なのに。

一方のUEですが、私は彼らは結局人類で、何らかの戦略目的があって行動しているのだろう、だからこそ圧倒的な戦力を有しているにも関わらず14年間も積極的な侵略行動を行なっていないのだろうと予想していました。
しかし彼らはフリットによる「計算」で襲撃予測ができる程パターンのある襲撃しか行なっていないことが示されました。
つまり彼らは状況に応じた戦略に基づく作戦行動を一切行なっていない訳です。
それはそれで「そういうものなんだろう」と納得するだけのことなのですが、ではそんな彼らは何故にコロニーを外部から破壊できる程の戦略兵器を持っていながらMSでコロニー内に侵入し、戦闘兵器が配置されている訳でもない市街を適当に破壊しつつ、基地に向かって進撃を行ったのかが不可解なのです…というか行動が矛盾してます。
撃破された味方機を処分する=その技術を渡してはならないという発想はできるのに、自爆装置は搭載せず、部品や装甲材が間違いなく残るビームキャノンによる外部からの破壊なんて手段を取る。
撃破されるのが完全に想定外だったとしても、そこまで考えが及ぶのであれば機体の不完全な破壊ではなく回収を考えるのが妥当です。
勿論その行動の矛盾について今後何か語られることがあるのかもしれません。
というかそうであって欲しいなぁ。

フリットはせっかく計算したUEの襲撃予測を育ての親である基地司令官には見せず、何故か学校の教師に授業妨害を行なってまで訴えかけます。
この行動はもうあちらこちらでツッコミネタとして有名になっていますので私がわざわざ言うまでもないのですが。
でもそれだけではなんなので、これを超好意的解釈してみましょう。

考えられる可能性1:過去に何度も計算していて、それを過去何度も基地司令官に訴えかけたにも関わらず、実際に襲撃は起こらず既にこの件では彼には信用されないことをわかっている。(しかしこの場合、彼が天才であるという周囲の信頼と矛盾はする。MS開発に関しては信頼しているが、それ以外のことは彼の専門外として判断しているかもしれない。)

考えられる可能性2:あえて基地司令官には見せなかったし、教師にも信用されないのをわかっていて見せた。基地司令官は信用してくれる可能性が高いが、その場合UE襲撃への警戒体制に移行しコロニー外でUEの襲撃を阻止しようとするかもしれない。その場合、フリット自身が搭乗してのガンダムの出撃機会が失われる可能性が極めて高い。自分の発言を信じないことがわかっている教師にはこの警告によって発言力を高めることができる。そのような極めて打算的な判断で基地司令官には進言しなかった。(この場合、後々それを指摘され、基地司令官に襲撃を警告しなかったことを咎められるエピソードがあるかもしれない。)

この可能性2については、UE襲撃時にラーガンをガンダムに搭乗させようとするシーンと矛盾するのですが、ひょっとするとそれさえも計算高い彼の演技かもしれません。
日野氏の発言によると機体+AGEデバイス+アスノ家の血が揃って初めてガンダムらしいので、ラーガンが登場しても何故かAGEシステムが起動しない結果になることをわかっていたのかもしれません。
第1話では切羽詰まった状態でフリットの搭乗を許可した大人達ですが、2話以降に他のパイロットを乗せようとして起動しないというエピソードが描かれるのかもしれませんね。そう考えると、爺さんがジェノアスの格納庫にガンダムを運んできていたのはフリットにとって想定外の事態で、その場所ではラーガンなり他のパイロットにガンダムの操縦を任せる流れにならざるを得ず、その為に彼はガンダムを見た時に動揺したのかもしれません。
本来はジェノアスが全滅し、格納庫も破壊された後、その段階で開発施設にあるガンダムに(他に近くにパイロットが居ないため)自然な流れで搭乗することを企てていた…と考えればこれらの行動にもスジが通ります。

生い立ちや時々現れる表情や発言から考えてもフリットは本当は母親の敵をとりたい復讐鬼で、その天才的頭脳をもってこれまでその本性を隠し通し、周囲の大人達を信用させ、ずっと復讐の機会を待っていたのかもしれません。コードギアスのルルーシュみたいですね。それくらいで考えないと彼の言動は支離滅裂なのですが、心の声が描かれていないだけなのだとしたなら、ガンダムAGEにも期待が持てそうです。
本当はフリットの復讐鬼っぷりを前面に押し出して描いてくれた方がドラマとしてはずっと面白いし、時間をかけて周囲の人間が働きかけていくことによってフリットは復讐鬼から真の英雄、救世主になっていく…とかあると面白いのですが。
それでもフリットに「救世主になれ」とか言って何の疑問も持たず送り出す周囲の人々や、自分で作ったくせに攻撃を耐えたことを驚くフリットとか、威勢よく飛び出して武器のことを何も考えてなかったフリットとか、まぁツッコミどころはいくらでもあるのですが。

物語的なところにばかり触れているのもなんなので、アニメーション的な部分にも少し触れてみます。

一貫して言える残念なところが、MSのその巨大感の無さ。
人間との対比になるカットはいくつかあるのですが、人間視点が無いんですよね。
俯瞰だったりロングだったりばかり。
まるでプラモのジオラマ見てる感じです。
例えばアバンタイトルなら、ガフランはもっとフリットからの視点を強調して、アオリでまるで巨大な怪獣のように描くこともできた筈です。
中盤の、市街を破壊するガフランもしかり。着地するガフランは人間視点で描いた方がもっと迫力が出たでしょうし、基地に砲撃を行うシーンではもっとロングで描いてもよかったでしょう。
この辺りの見せ方は1stの第一話やスターゲイザー第一話の方が遥かに上手かったといえます。

ガンダムの動きも正直微妙と言わざるをえません。
起動後、シャッター前に移動する時の脚の運びなどの一連の動きはSEEDのストライクそのままです。
ガフランとの戦闘の流れもSEED第2話のストライクの初陣と全く同じ流れでした。「バランサーの調整は戦いながらになるぞ」なんてセリフもあったので当然それもやっていたのでしょう…そのような描写は全くありませんでしたが。
敵の攻撃を腕で受け止めたり、とりあえず反撃してみるけど効果がなかったり。最終的には懐に飛び込んでのダガー攻撃によって敵1機を撃破、って流れは全く同じです。
ではストライクの初陣とAGE-1の初陣、どちらの展開や行動が自然で、どちらがハラハラドキドキできて、どちらが目新しく、どちらが格好良かったでしょうか?
私にはどう客観的に見てもSEEDのストライクの初陣の方が良かったように見えたのですが。
少なくとも、全く同じ展開を描いている限り、超えてはいないことだけは確かだといえます。
贔屓目に見て同じ程度だったとしても、10年前のガンダムと全く同じ程度って正直どうなのよ?としか思えないのですが。

総括として、全体的に対象年齢を下げて児童向けに作ったのだろうな、ということはわかります。
しかしこれではとても一般的な大人の視聴には耐えられません。
子供向けロボットアニメを大人の視聴にも耐えられるものにしようという1stのコンセプトは失われました。
しかし日野氏は「大人も楽しめるものになっていますので期待して下さい」と仰っている訳です。
子供騙しを見せられて喜ぶ大人がいると思っているのでしょうか。
それどころか子供を馬鹿にし過ぎです。
今はいいかもしれません。ひょっとすると幼い子供は喜んで観るのかもしれない。
しかしこれが10年、20年後。その幼い子供達が大人になった時再びこれを見返して、おかしい(愉快なもの)という意味ではなく、本当に面白い作品として見ることができるのでしょうか。
正直私は疑問です。
コンテンツとしてここまで成長したガンダムはそれを求められている筈です。
昨今のガンダムはそれができていなかったことにより関連商品の主力購買層の高年齢化を招き、このままではガンダムというコンテンツに未来が無いと判断されたからこそ求められた児童向けだった訳では無いのでしょうか。
新しいガンダムに求められたのは平成ライダーシリーズの成功であったのだろうと考えるのですが、どう考えてもこれではウルトラマンや戦隊シリーズだと思うのですよ?
私は前者でなければならないと思っていますが、百歩譲って後者のそれを目指していたとしましょう。
だとすると、その内容はサンデーに掲載された漫画版の方が遥かに良くできています。
展開も遥かに自然だし、インパクトも充分。
わかりやすさと言う点でも素晴らしいものでした。

ガンダムですし、おそらく私が視聴を打ち切ることはないでしょう。
日野氏の発言によれば「3話まで観てから判断して欲しい」とのことですので、AGEというシリーズそのものの成否についての判断はまだしません。
但し、少なくともこの第一話はマイナスであったとは言えます。
今後これがどこまで持ち直せるのか見守って行きたいと思ってます。

2011年11月15日

またガンダムの話

しばらく更新止まってましたけど、そろそろまたガンダムの話の続きでもしてみようと思います。
しかし時間の余裕がなくなってきたので今回絵は無しです。
実は冬コミでザク本出すつもりなのでそのネタのテキスト化の意味も兼ねていたので、そろそろ再開して一気に進めないと間に合わないという懸念が。
しかしこのシリーズ、何か特別なタイトル決めておけばよかったですね…。
普通の記事と混じって訳のわからないブログになってる気がします(^^;
何か良いアイディアはありませんかね?

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さて、宇宙戦闘機は存在したのかどうか?って話をしてた訳ですが。
親記事では宇宙戦闘機全否定!とか言いながらコメントでは存在した余地もあるんじゃない?とか日和ったコメント書いちゃいましたが。
あの後身近な友人と話したり自分でもう一度考えてみて、やっぱり存在余地自体無いわー、という結論に到達してしまいました。

その理由をお話する前に、まず最初にしておかなければならなかった大切な事を今更話しておきます。
普通に「宇宙戦闘機」なんて呼んでますが、厳密に言えば宇宙で運用する艦船や航空機に区別はなく、本来は全て宇宙機というカテゴリーになります。
ただその宇宙機を大きく二分する決定的な要素があります。
それが航続距離。
その宇宙機がサイドや月などの拠点間を航行できるだけの航続距離を持っているか否か。
大きさはその能力を支える副次的な要素に過ぎません。
「宇宙戦闘機」と呼んでいるのは後者に属するもので、こちらは拠点間を移動する際には航続距離の長い宇宙機に運搬される必要のある、戦闘用として武装を施された小型の宇宙機ということになります。
便宜上、宇宙戦闘機とは、モビルスーツ及びモビルアーマーを除く、手足を持たない航空機の姿をしたものと定義します。

さて、話を戻します。
存在余地自体を否定する理由は幾つかあるのですが、まず明確なのが、ジオン側が開戦時に艦載機としてザクしか使用していないこと。
宇宙戦闘機というカテゴリーが存在したとするとこれはかなりおかしな話で、戦闘艦船の数で圧倒的に不利であったジオンがいわゆる航空戦力としてモビルスーツを運用したのであれば、数を揃えるために宇宙戦闘機を同時に配備しない訳がないのです。
現に地球上ではモビルスーツの絶対数不足を補うためにマゼラアタックを大量配備しています。
また地球上ではドップという超高性能な戦闘機を運用しているわけで、ドップが作れるなら同クラスの宇宙戦闘機を作れない訳がないのです。しかしそんなものは存在しない。
これは連邦側も同じで、宇宙戦闘機が存在するのならばわざわざボールを開発量産するまでもなく、その戦闘機を量産すれば済むのです。
結局映像に登場しなかった連邦軍のトリアーエズは、その存在自体が否定された為に登場することが無かったと考えた方が全ての辻褄が合うのです。


これに関連して絶対に疑問として上がるであろう話の一つをここでしておきます。
以前のエントリーのコメントでちょっと触れたのですが、ジオンにはガトルって戦闘機があるじゃないか!という疑問。
センチュリーから始まる今の公式設定という主流としてはガトルは旧式の宇宙戦闘機ということになっています。
これについて疑っている人はおそらくいないのではないかと思うのですが。
これは捨てた方がいい設定です。
作品内でガトルが登場したのはソロモン攻略戦になります。
開戦時の主力艦だったムサイには搭載されていません。
以前のコメントで、兵器のカテゴリー的に連邦ジオンそれぞれに相当する兵器がある筈だという趣旨の御意見をいただきました。
ガトルの配備目的は、主力兵器であるモビルスーツの絶対数不足を補う為のもので、モビルスーツの火力支援をその役割としています。
これは地球上においてのマゼラアタックに相当する兵器ということになります。
さて、上記の配備目的で連邦軍に配備されている兵器は存在するのでしょうか?
もうお気付きだと思います。
連邦軍側のガトルに相当する兵器はボールなのです。
つまりガトルとボールは戦局の変化に伴って生まれた、極めて近い運用思想から生まれた兵器なのです。
これが連邦軍側に宇宙戦闘機が無い理由でもあります。
…オッゴ?ナニソレ??w
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ガトルについてはもう1点重要と思われる点があります。
これは、皆さんはどう判断されるのか非常に興味があるので事実だけを述べます。
戦後デラーズフリートが開発したモビルスーツ「ドラッツェ」ですが、この機体はザクをベースに宇宙戦用に特化した改良機です。
この機体、メインスラスターがガトルのものに載せ替えられている訳です。
この事実、あなたはどう判断されるでしょうか?

2011年11月17日

またまたガンダムの話

さて、今回もまたガンダムのお話です。
今回のエントリーでネタにしようと思っていたことをちょうど前回コメントで頂いたので、それについて書いてみます。

前回のエントリーで開戦時の宇宙戦闘機の存在を完全否定した訳ですが、では何故宇宙戦闘機は存在できなかったのか。
そして、何故モビルスーツは宇宙での航空戦力として活躍できたのか。
皆さんに勘違いされないように念の為断っておきますと、「ない!」と断言はしましたがそれはあくまで「開戦時に戦力として配備されていた宇宙戦闘機」が、です。
現にガトルやコアファイター、Gファイターやコアブースター(この2つは解釈が微妙ですが)は存在しているわけですしね。


宇宙世紀の軍人達も、最初から宇宙戦闘機を否定していた訳では無い筈です。
かつての大戦で戦艦が航空機に敗れた歴史を知っていれば尚更です。
当然開発研究はしていた筈です。
しかし彼らは開戦にそれを間に合わせることはできませんでした。

問題になったのはまずは推進器。
戦前は小型の熱核融合炉はまだ実用化されておらず、推進器も化学燃料ロケットです。(センチュリーでは初期のモビルスーツも化学燃料ロケットということになっています。)
化学燃料ロケットでは酸化剤を搭載する必要が出てきます。またその出力は熱核エンジンに比べると圧倒的に小さく、それを大出力化しようとするとエンジンを大型化するか複数搭載するしかありません。するとその分大量に推進剤を消費しますので、搭載する推進剤の量も増えていき、結果機体はどんどん大型化していきます。
次に問題になるのが装甲の問題。
宇宙戦闘機は多数のデブリが発生する戦闘空間を飛行しなければなりません。今の大気圏内戦闘機のような防弾思想ではそのような戦場を飛行するのは自殺行為です。機体には重装甲が必要となり、結果機体重量は膨れ上がっていきます。
更に戦闘兵器である限り武装も搭載しなければなりません。
結果機体サイズと重量はどうしても大きくなってしまい、化学燃料ロケットの性能では宇宙戦闘機としての性能を満たすことはできなかったのです。

これは以前のエントリーで大艦巨砲主義に陥った理由ともリンクしています。
大型の戦闘艦はこの宇宙戦闘機の問題を解決できているのです。
まだ巨大だった熱核融合炉を中心に、その出力に支えられた大推力の推進器を搭載し、重装甲を施され、大火力を装備することができたのです。
更にレーダーを始めとする電子戦装備と自動化技術により射程内に入った目標への攻撃を外すことはほぼありえませんでしたので、大型戦艦はこの時代の最強戦力として君臨していたのです。

そんな時代に誕生したのがモビルスーツです。
以前のエントリーで話したように、モビルスーツは本来陸戦兵器ではあります。
その求められる性能を満たすために、モビルスーツには多数の革新的な技術が投入されていました。
その中でも特記に値するのが核融合炉を搭載したことで、これはモビルスーツを稼働させる大電力を得る為には絶対に必要なことでした。
その為に小型で大出力の核融合炉が開発されました。
その大出力に支えられ、モビルスーツは重装甲を施されていました。
そして、その出力を活かした大出力の推進器も搭載されました。
結果としてモビルスーツはかつて断念せざるを得なかった宇宙戦闘機の必要要素を満たすことさえできていたのです。

2011年12月02日

そういえば

イラスト系SNSだけでなくこのブログにも絵を貼ることにしたにも関わらず、うっかりここに貼るのを忘れておりました。

Twitterでの話題でちょっとガンダムW熱が再燃したので古い原稿を引っ張り出して色を修正してからあちこちのイラストSNSに投下してました。
2年半前の某同人誌向けの原稿ですね。
当時のモニターが色合いがおかしかったせいで微妙な感じになってました。
今回色合いをかなり弄ってみましたが、こちらのほうがイメージには近いかも。
W0はEW版も嫌いじゃないんですけど、エピオンといいやっぱTV版の方が私は好きかも。

2012年01月08日

懐かしいもの

 ガンダムSEEDのHDリマスターで遂にストライカーパック全部載せ来ちゃったのに興奮して、本放送時に描いた絵を引っ張り出してみました。
 当時出した同人誌の表紙だったりした…訳ですが、流石10年前の絵! あまりにも酷くて正視に耐えない黒歴史確定モノだったので大修正してしまいました。 特に顔。 以前は当サイトにもアップしてあったので、ここを見てる人はHDDの底に埋まってる方もいらっしゃるかもしれません。 そんな(私にとって)危険なものは今すぐ処分するんだ!
 でも色についてはちょっと修正した程度なのでお察し下さい。 そんな感じなので増設バッテリーパックもありません。 そしてアグニはどこにつければいいんだろう\(^o^)/ そのうち気が向いたら増設するかもしれませんw
 ちなみにこの絵を描いた頃はまだGペンでペン入れしてました。

しかしAGEのお陰でSEEDが再評価されてたりしてなんだかなーな感じですね(^^;

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